ゲームレビュー
◆◆◆ 聖剣伝説3 トライアルオブマナ ◆◆◆
プレイ状況:全トロフィー獲得
シナリオ
◆ 主人公によって冒頭が変化・中盤までは共通シナリオで進んでいく ◆
最初、主人公と仲間2人を6人のキャラクターの中から選ぶところから始まる。
主人公ごとに個別のオープニングが発生。
ストーリーの過程で仲間2人が加わり、中盤まで共通したシナリオで進む。
◆ 仲間2人の加入経緯を体験できる ◆
仲間2人は加入するタイミングで、加入までの経緯を主人公と同様の流れで体験できる。
体験時に入手した・あるいは使用したアイテムなどはキャラクターに反映されない。
シナリオのテンポは悪くなるが、キャラクターを知るには良い機能。
経緯を体験しない選択も可能で、その場合はダイジェストで教えてもらえる。

◆ 終盤は主人公に敵対した勢力と戦う事に ◆
終盤に差し掛かると、主人公と因縁のある敵勢力と戦う事になる。
攻略するダンジョンも3通りに分かれ、中ボス・最終ボスも変化する。
キャラクター
クラスチェンジごとの説明は気が向いたら追記します。
◆ デュラン ◆
かつてフォルセナで黄金の騎士と呼ばれた人物の息子。
紆余曲折が多い主人公勢の中、フォルセナへ侵攻してきた紅蓮の魔道士を追い越す事を目標に旅に出ており、ストーリー上行動が一貫がしているという意味では、ある種珍しいタイプの主人公。
直情的な性格だが、祖国が襲撃されれば旅途中でも出戻る気概はあり、その先に宿敵がいても他の敵の侵攻を阻むため主人公らに先を行かせるなど、全く頭を使っていないわけではない様子。
シナリオ上はアンジェラと会話するイベントがちらほらあるが、本人に恋愛感情の自覚はない様子。道中の会話ではリースを名指しして話しかけている事もある。
ちなみに、主人公・2人目にデュランを選ばず、3人目にシャルロットを選んだ場合、城塞都市ジャドで主人公らを救出→ジャドから脱出する船に乗り遅れる→(移動手段がない上かなり遠方の)モールベア高原で再会、というかなりの離れ業をやってのけてくれる。
★ナイト→ロード→セイヴァー★
全体回復魔法を覚えるルート。パーティーに回復役がいない場合は代打として活躍できる。
ナイトにクラスチェンジすると「ヒールライト」を習得。
「回復魔法MPセーブ(バトル中回復魔法の消費MPを30%ダウン)」「特技回復アップU(バトル中特技での味方回復時、特技のHP回復量を20%アップ)」など回復を補助するアビリティも習得する。
ロードで「ヒールライト」が全体化。状態異常回復の「ティンクルレイン」も習得し、全体バフのアップオール系も習得してステータスの底上げができる。
セイヴァーは上位のアップオール系と回復補助を習得する。
専用アビリティ「超回復(バトル中最大HPを超える回復効果を受けた時、最大HPを超えて回復)」は、HP100%時に発動するアビリティと相性が良い。
必殺技の殆どが単体攻撃ものなので、複数の雑魚散らしはやや苦手。

◆ アンジェラ ◆
アルテナの理の女王の娘。
冷遇されていたとはいえ、アルテナと理の女王は一番という自信からか、デュランからケチがつけば当然のように怒るし、フォルセナの英雄王にはため口で話すし、光の司祭にはなめた態度をとったりするところも。
デュランがパーティーに入っていると、フォルセナやエンディングで会話が発生。惚れた腫れた…というよりは、お気に入り、に近いのかも。
★ソーサレス→グランデヴィナ→ウィッチクィーン★
広範囲に作用する多くの属性の攻撃魔法を覚えるルート。
ソーサレスになると攻撃魔法の範囲が広がる。水と闇の魔法も使えるようになり、より弱点を突いた攻撃が可能になる。
グランデヴィナでより広範囲に使える魔法が増え、無属性の「ダブルスペル」も強い。専用アビリティ「リフレッシュ(バトル勝利時、MPを15%回復)」があるのでMPが枯渇しにくい。
ウィッチクィーンで専用アビリティ「エレメントマスター(無効耐性を無視してダメージを与える )」を習得し、魔法攻撃・魔法防御アップ関連のアビリティを覚える。
★デルヴァー→メイガス→スペルキャスター★
何かを犠牲に火力が上がるアビリティを習得するルート。
デルヴァーの専用アビリティ「ラース(味方が戦闘不能になると魔法攻撃力・魔法防御力アップの効果を得る )」や、「ペインマジック(魔法攻撃時HP5%を消費、与ダメージを20%アップ )」でダメージの底上げが可能。
メイガスになると専用アビリティ「ソウルハント(味方戦闘不能から30秒魔法攻撃力を20%アップ )」や、「ペインマジックオール(魔法攻撃時味方全員のHP2%を消費、与ダメージを消費人数×30%アップ )」を習得できる。
スペルキャスターは「ペインマジックオールU(魔法攻撃時味方全員のHP5%を消費、与ダメージを消費人数×40%アップ)」で火力が上がり、「スペルレジストU(詠唱時仰け反らない)」で攻撃を受けても魔法をを唱えられる。性質上HPが減りやすい為「撃破ヒールV(敵撃破時HPを30%回復)」も習得可。
あと、メイガスはアンジェラの全クラスの中で一番派手な衣装なので、一度は見ておくと良いかも。

◆ ケヴィン ◆
獣人王と人間女性のハーフ。
獣人王の思惑によって親友のカールを手にかけてしまい、生き返らせる方法を探すべく旅に出る事になる。
心根は優しく争いを嫌うが、強くなる事に対しては真摯な姿勢も見せている。
人間たちと距離を置いている獣人の血筋や土地柄の為、ウェンデルへの旅路は船ではなく泳いでいったり、大砲屋を利用するとケヴィンだけ足から地面に着地して踏ん張るなど細かい所で差異が見られる。
共通の敵がいるシャルロット以外とは接点があまりないが、ビーストキングダムにはケヴィンに求婚する女の子がいるので、結構女性陣にはもてている様子…だけど、その気はない模様。
★バシュカー→デスハンド→デストロイヤー★
HPの残量に応じて火力が上がるスタイル。
バシュカーで、専用アビリティ「反逆(HP50%以下の時、攻撃力を15%アップ)」や、「ピンチディフェンス(HP30%以下の時、防御力を20%アップ)」を習得。
デスハンドになると、専用アビリティ「逆鱗(HP30%以下の時、攻撃力・防御力を10%アップ)」や、「逆境(HP30%以下の時、攻撃力・防御力・魔法防御力を10%アップ)」を習得する。
魔法面では、クリティカル率を上げる「エナジーボール」も習得する。
デストロイヤーになれば、専用アビリティ「羅刹(通常攻撃ヒット時、攻撃力を3%アップ(最大30%))」や「ピンチディフェンスVHP30%以下の時、防御力を40%アップ」で更に火力が上がる。
クリティカル時にデバフや与ダメージを上げるアビリティも多いので、できるだけクリティカルしやすいアビリティをセットすると戦闘の効率が良くなる。
必殺技は単体・円状・直線状と攻撃範囲が豊富なので、状況に合わせて使っていける。

◆ シャルロット ◆
ウェンデルの光の司祭の孫。
15歳だが、エルフとの混血の為成長が遅く外見も言動もだいぶ幼い…んだけど、滝の洞窟でのやりとりを見るに人によって態度を変えているようなので、分かってやっているのかもしれない。
ウェンデルにいる間は見た目年齢が近い子供たちと一緒にいる機会が多いようだが、子供扱いすると怒る模様。
パーティーに入っていたかいないかで、エンディングの光景も変化する。
★エンチャントレス→ネクロマンサー→カオスメイカー★
召喚魔法、状態異常特攻をメインに覚えるルート。
エンチャントレスで、「ヒールライト」の全体化、「ユニコーンヘッド」「マシンゴーレム」の召喚魔法を覚え、「スリープ(強攻撃時30%の確率で眠り状態付与 )」と状態異常付与も可能になり攻撃手段が増える。
ネクロマンサーで、「ティンクルレイン」の全体化、「グール」「ゴースト」の召喚魔法、「クライシスヒット(状態異常の敵への攻撃時、クリティカル発生確率を70%アップ )」を覚えより火力が増す。
カオスメイカーでは各種「ダウンオールU」を習得。「バッドカウンターV(80%の確率でステータスダウン効果を反射)」なども習得するので、敵にデバフを付与して自分はデバフを受けずに戦うスタイルになる。
★プリーステス→ビショップ→ハイプリーステス★
回復魔法に特化したルート。
プリーステスで「ヒールライト」の全体化と各種セイバー系を習得して、属性攻撃で弱点を突くスタイルを習得できる。
ビショップで「ティンクルレイン」の全体化と、「回復限界突破(バトル中味方回復時、最大HPを30%超えて回復)」を習得すると、戦闘がより安全になる。HP100%時に発動するアビリティとも相性が良い。
ハイプリーステスで「キュアヒールU(バトル中魔法でのHP回復時、状態異常を解除)」を習得するとより盤石になる。
攻撃手段は必殺技を除けばホーリーボール位しかないので、他の仲間を攻撃特化にするなどして割り切って使う事になる。

◆ ホークアイ ◆
ナバール盗賊団のシーフ。
シャルロットを「10年後にはいい女に〜」と言い、フェアリーを見れば口笛吹いて、リースやアンジェラをナンパしたり、裏ボスに対しても「美人」と褒め、女性絡みでイベントに事欠かないお兄さん。
呪いを受けたジェシカを思って美獣に向けた刃を下ろし、洗脳されていたニキータの為に膝をついて頭を下げ、かつての仲間だったビルとベンには最後まで説得をし続けと、仲間想いの面が強い。
義賊としての矜持も持ち合わせており、美獣との戦いの際には啖呵を切って挑むことになる。
★ニンジャ→ナイトブレード→アヴェンジャー★
状態異常で弱らせて倒すスタイル。
ニンジャにクラスチェンジすると、精霊の有無に関係なく使用できる属性攻撃がだいたい使えるようになり、精霊が揃っていない序盤でも敵に対抗できる。
ナイトブレードの専用アビリティ「ローレスキリング(状態異常の敵攻撃時10%の確率で即死させる)」は、状態異常が効く雑魚戦がさくさく片付く事が多い。
アヴェンジャーで習得できるアビリティ「天誅(強攻撃時10%の確率で即死させる)」も、雑魚戦で重宝する。
一方、ボス戦では即死を含めた状態異常が効かない事が多いので、各術でデバフを付与したり、敵の弱点を突いて攻撃していくスタイルになる。
効率を考えるなら、雑魚戦とボス戦でアビリティを変更していく必要がある。
★レンジャー→ローグ→スプリガン★
アイテム獲得とトラップ攻撃に特化したスタイル。
レンジャーの必殺技「飛燕投」は前方扇状に飛び道具が飛んでいき、高低差も無視できるのでうまく場所取りができれば雑魚処理に便利。
ローグになると「円月輪」「ロケットランチャー」「グレネードボム」などトラップ攻撃が一気に増える。
MP消費が若干激しいので、「特技MPセーブ(バトル中特技の消費MPを30%ダウン)」などでうまくMPを抑えていく必要はある。
スプリガンはアップオール系をメインに覚えていくので、パーティーの補強ができる。
専用アビリティ「チェンジリング」はステータスダウン効果がステータスアップ効果に変化、となっていてちょっと特殊。
レンジャー専用アビリティ「アイテムマスター(バトル中アイテム使用時、10%の確率で消費しない)」ローグ専用アビリティ「スナッチャー(アイテム獲得時20%の確率でアイテム数2倍)」があるので、アイテム係としても重宝する。

◆ リース ◆
ローラントの王女にしてアマゾネス軍のリーダー。
地元の眠り花の花畑で仲間と一緒に昏倒してしまったり、ホークアイに懐へ入られてしまったり、オーブを探しているのに形見のリボンを見て「これかしら?」と言ってみたりと、何故かパーティーに入っているとぽんこつな面が顕著になる。
弟のエリオットの失踪も彼女が一因とも言えるので、普段周囲のアマゾネスがフォローに入っていたのかもしれない。
ストーリーのルートで言えばホークアイと同じだが、どちらかがパーティーにいない方が二人がらみのイベントは増える、とちょっともやもやしないでもない間柄。
★ワルキューレ→スターランサー→ミーティア★
味方全員にバフをかけるアビリティと特技で攻防をサポートするタイプ。
ワルキューレで「攻撃アップオール」の全体バフアビリティと「プロテクトアップ」「マインドアップ」「パワーアップ」の単体バフ特技を習得し、「アップMPセーブ(ステータスアップ効果特技の消費MPを30%ダウン)」や「アップ強化(特技のステータスアップ効果を8%アップ)」で特技を補強できる。
スターランサーになると「攻撃アップオールU」「防御アップオール」「魔攻アップオール」「魔防アップオール」の全体バフアビリティが増え、バフ特技も全体化する。
ミーティアはアップオール系をより強化したものが習得できる。

◆ フェアリー ◆
マナの聖域から世界の危機を伝えにやってきた存在。
やむを得ないとはいえ、興味本位で近づいてきた主人公に取り付いて振り回し、光の司祭が不治の病で倒れるきっかけを作り、神獣を倒した結果ラスボスを強くしてしまい、ついでに言えばこれらの事について特に悪びれもしないというなかなかの剛の者。
当人は主人公に取り付いていないと生きていけないし、神獣については討伐しておかないと大変な事になるし、そもそも人間の感性で動いているわけじゃないから、と言えばそれまでだけど。
一応パーティーメンバーにシャルロットがいると、最後の最後である人を助けてくれるから、そこだけが救い…かな?
★ 神獣 ★
各地にあるマナストーンに封印されている獣達の事。
黒幕の思惑により封印が解かれてしまう為、倒しに行く事になる。

神獣の攻略は好きな順番でできるが、後に回したものの火力が高くなる為、厄介な神獣から倒していく必要がある。
戦闘では、チャージ後に強力な全体攻撃をしてくる事があり、チャージ中に出現するオブジェクトを破壊して攻撃をキャンセルさせる必要がある。
このオブジェクトが神獣によってはやたら硬いものがあり、特に火の神獣ザン・ビエ「ギガバーン」はレベルが高くても破壊しきれない事が多い。
火力も高く、月の神獣ドランの「スパイラルムーン」は発動したらほぼ即死。ドランに関しては「叩きつける」も回避がしにくいので、対策はしっかりしていく必要がある。
★ 敵サイド ★
主人公にするキャラによって、3勢力あるうちの1つがラスボスの勢力として最終シナリオに関わる。
★紅蓮の魔道士★
アルテナで(表向きは)理の女王に仕える、国一番の魔法使いと噂されるほどの魔法使い。
フォルセナへの2度の侵攻、マナの聖域への一番乗り(+主人公らへの攻撃)と、顔出しはそこそこ多いものの、あと一歩で英雄王を倒せた所をあっさり引き下がったり、月読の塔への侵攻に失敗したり、マナの聖域で他勢力に敗北すると「赤子の手をひねるように」殺されたりと、結構負け戦の話が多い。
デュラン・アンジェラルートだと、聖剣引き渡しの際にフェアリーは解放しても理と女王は解放してくれなかったりと、微妙にせこいところも。
アンジェラを仲間にしていると、「以前は落ちこぼれだったけど…」という話を聞く事ができる。どんな風だったのか、ちょっと気になるところ。
戦闘ではちょいちょい瞬間移動を多用するので、安定して攻撃を叩き込むのが難しい。
★黒曜の騎士★
竜帝に従う黒い全身甲冑の騎士。
紅蓮の魔道士と同じ陣営なのに会話はおろか一緒にいる事すら殆どない。
境遇が境遇なので仕方がないものの、主人公勢と大した会話をしてくれず、唯一デュランを仲間にしていると反応してくれるがそれも薄い。
他勢力に敗北すると、竜帝の力で操られていた事が判明し、殺された紅蓮の魔道士と一緒に消えてしまう。
デュランのクラス4アイテムの入手イベントを発生させると、(見かけは違うが)彼と戦う事ができるようになる。
デュラン・アンジェラルートだと心置きなく消えていったように見えるので、そんなぽっと出てきてしまっていいのか、とちょっと思わないでもない。
★竜帝★
かつてフォルセナのリチャード王子らに倒され、死してなおマナの女神をしのぐ超神になる為に暗躍していた竜の人。
ドット絵を参考にしているからか、緑のローブ、金竜の兜をかぶった壮年男性の姿をしており、正直見た目から安っぽさがにじみ出ている。
ただ、ヒュージドラゴンは大型のドラゴンでかっこよく、ちょいちょい攻撃範囲外へ移動するので戦闘はだいぶ厄介。
★死を喰らう男★
獣人王につき従っているように見える異形の魔物。
仮面の道士の下で動いているようだが、仮面の道士の行きつく先にある破滅を望んでいるだけのようにも見え、真の忠誠があるのかは不明。
倒した後、再会をほのめかすような発言はあるが、特に以降出現する事はない。
見た目に違わずトリッキーな攻撃が多く、分身を多用して「ルーレット・デス」のような厄介な技を持っている。弱点属性は分かりやすいのが救いかも。
★堕ちた聖者★
仮面の道士に従う少年…青年?
ケヴィン・シャルロットルートでのみ出現し戦う事になるが、それ以外のルートだと消息不明の話を聞く程度であり、加えてシャルロットがパーティーにいないと言及もされないという可哀想な人。
シャルロットがいる場合、エンディングで登場するのはせめてもの救いなのかもしれない。
チャージ後の召喚魔法が厄介。他の強敵と違い、戦闘のBGMがもの悲しい。

★仮面の道士★
死を超える存在として世界の破滅を目論む者。
仮面の道士の不遇は、堕ちた聖者から教えてもらう事ができ、同情の余地はあるのだけど…彼らと繋がっていたビーストキングダムの方が話の主軸を持って行った為、如何せん影が薄い。
アンデッドという事で弱点が分かりやすく、ルートの都合で光魔法持ちのシャルロットが参加しやすい為攻略は一番楽…かもしれない。
★美獣★
黒の貴公子による人間界征服を目論む魔族の女。
ナバール盗賊団を操り、ジェシカに呪いをかけ、ローラントを襲撃し、ビルとベンの魂でマナストーンを解放、と黒の貴公子の為ならば出来ることは全部やってみせる忠義の獣さん。
黒の貴公子の覇権が叶わないと知ると、自分も後を追う潔さも持ち合わせている。
他勢力に敗北した後、不要となったローラントの王子エリオットを解放している理由は明かされていないが、戦いの際リースにエリオットの想いを吐き捨てているので、「家族に見捨てられた王子」という点に思う所があったのかもしれない。

★邪眼の伯爵★
美獣と一緒に、黒の貴公子による人間界征服を目論む赤い瞳の魔族の男。
主に裏方として動き回っていたようだけど、火山島ブッカで待ち構えていたと思えば何もせずに消えたり、ブラックマーケットで売られていたエリオットを買い戻したり、暗闇の洞窟で主人公らを待っていたかと思えばいきなり飛び降りたりと、何をしているのかよく分からないお人。
加えて他勢力により敗北すると、意見の相違から同胞の美獣に殺されてしまったりするので何とも不憫なキャラ。
戦闘ではそこまで強い攻撃はしてこないものの、「ゴーストゲイン」でHPが回復してしまうので、お供のゴーストを倒し切る火力がないと長期戦を強いられる。

★黒の貴公子★
人間界征服を目論む亡国の元王子。
使えなければ部下ですら冷たい扱いをする人物だが、一方で部下の成功を信じて命がけで闇のマナストーンを現出させたりと、美獣らを信頼している様子は見て取れる。
ホークアイ・リース編で美獣から、その悲しい身の上話を聞く事ができる。
システム
◆ 難易度 ◆
ベリーイージー・イージー・ノーマル・ハードの4種類から選ぶ。ゲーム設定画面でいつでも変更も可能。
敵の強さが変化しており、ノーマルからハードに引き上げても「ちょっと固いかな?被ダメージが大きいかな?」という感じ。
ストーリー上の変化はない。
ゲーム上の操作が大の苦手なら、ゲームオーバーになっても即復活できるベリーイージーがおすすめ。
一応、トロフィーに「選ばれし者(アニスを難易度ハードで倒した)」というものがあるので、トロフィー制覇を望むならハードでのプレイも慣れておいた方がよいかも。

極端な話、戦闘面で不安ならパーティーにシャルロットが入っていればだいたい回復で困る事はない。
◆ フィールド ◆
平面だった原作と違い、3Dになった事で高低差がつくようになっている。
場所によってはジャンプを活用したり、ジャンプでも届かない場所はジャンプ+回避で飛距離を伸ばすなどのテクニックが要るところも。
★ツボ・キラキラ・宝箱★
フィールド上に配置されているツボは叩き割ると色に応じて、HP回復・MP回復・SP回復・アイテム・ルク入手ができる。
キラキラした物体は調べると、アイテム・ルクが入手できる。
宝箱は開くとアイテムやルクが手に入るが、中にはトラップモンスターが潜んでいる場合も。
ただトラップモンスターも、倒せば貴重なアイテムを落とすので、積極的に開けていきたい。
どれもかなりの量が配置されているので、HPの枯渇やアイテム不足になる機会は少ない。
なお、サボテン君探しの報酬の「未発見の宝箱の数がわかるようになる」は、トラップモンスター入りの宝箱はカウントされない。
★バネクジャコ★
特定の場所にある…オブジェクト?モンスター?
近寄って調べると、ジャンプして高い場所へ飛び移れる。
その先にはだいたいアイテムが置いてあるので、見つけたら乗ってみるとよいかも。
シナリオ中はそれほど多く配置はされておらず、多分一番乗るのはアニスの禁域だと思われる。
★女神像★
いわゆるセーブポイント。
銀の女神像はセーブのみ、金の女神像はセーブとHPMPを全回復してくれる。
終盤のダンジョンにある女神像は破壊されているものが多いが、機能は同じ。
マナの聖域にある銀の女神像だけ特別で、セーブは出来ないがクラスチェンジの機能がある。
★マナストーン★
条件が揃えばクラスチェンジが可能になるスポット。
クラス3・4へのクラスチェンジは専用のアイテムが必要になる。
終盤でなくなってしまうが、マナの聖域の銀の女神像がその役目を担う。

◆ 戦闘 ◆
★高低差のある戦闘★
攻撃手段は、通常攻撃・強攻撃・溜め攻撃・必殺技・魔法・アイテム使用…など。
通常攻撃と強攻撃の組み合わせで連続攻撃ができ、クラスチェンジしていくと連続攻撃の組み合わせが増える。
空を飛ぶタイプの敵には通常攻撃が届かない事もあり、ジャンプ攻撃や高低差を無視できる技・魔法を使って攻撃していく事になる。
敵の特殊攻撃は攻撃範囲にレッドマーカーがつくが、マーカーのギリギリ外だと攻撃を喰らう事があるので、大きく距離がとった方がよいかも。

★必殺技★
SFC版ではクラスチェンジすると以前のクラスでの必殺技は使えなかったが、今作では習得した必殺技はすべて使えるようになっている。
クラス4までクラスチェンジすれば、4種類の必殺技が使えるようになる。
それぞれ、単体攻撃や範囲攻撃など様々なので、状況に応じて使い分けが可能。

★ショートカット機能★
一人につき4種類、アイテムや技・魔法のショートカットを設定が可能。
設定は戦闘中でも可能。頻繁に使う技や回復魔法をセットしておくと、戦闘がスムーズになる。
★ドロップアイテム★
敵を倒すとアイテムが手に入る事がある。アビリティにより入手率を調整可能。
クラスチェンジ用の種や最強武器が手に入る種は、ドロップアイテムの方が手に入りやすいので、最終的には敵ばかりを倒す事になる。
★味方のAI★
自操作しているキャラ以外は、敵を自動で攻撃をしてくれる。
魔法を多用するか、回復優先するか、どの敵を倒すか、などはメニューから設定可能。
属性攻撃も敵の弱点に対応した攻撃をしてくれるので、複数の弱点属性の敵がいっぺんに出現するアニス戦第一形態はAIに任せた方が効率が良かったりする。
敵のレッドマーカーつき攻撃もちゃんと避けてくれるが、判断は若干甘く喰らってしまう事も。
自操作と比べてたたみかけるような連続攻撃はできない為、神獣戦のオブジェクト破壊は苦手な模様。

◆ アビリティ ◆
レベルアップ時にアビリティのポイントを手に入り、力・守・知性・精神・運のいずれかに振り分けると、アビリティ・魔法・技を習得できる。
アビリティは、装備欄でセットする事でその特性を活かす事ができるようになる。
習得した個人だけがセットできるアビリティと、パーティーで共有できるリンクアビリティがある。
同じ名前のアビリティでも、「T」「U」と分かれていて「重複しない」と書かれていないものは効果が重複する…らしい。
ブラックマーケットで振り分けたポイントのリセットが可能。
レベル99まで上げれば、クラス4までの全部のステータスに割り振る事ができるので、リセットが要るかと言えば微妙なところだが…低レベルクリアでアビリティを厳選したい、という人には必要かもしれない。
◆ 追加要素 ◆
★あらすじ★
セーブポイントをロード中、現在のあらすじが表示される。
あまり書き込みすぎるとネタバレになってしまう為かざっくりした説明のみで、ロード中の賑やかし、という程度。久々に遊ぶ人にはちょうどよいかもしれない。
★サボテン君探し★
各マップにいるサボテン君を見つけるイベント。
見つけた累計数に応じて、未発見の宝箱の場所、経験値ボーナス、アビリティなどがもらえたりできる。
再訪できない場所にはいないので終盤に探しても問題ないが、できれば早めに探し回っておいた方がよい。
コンプリートするともらえる、アクセサリー「サボテン君リング(装備して歩くとSPゲージ増加)」とリンクアビリティ「サボテンソウル(バトル開始時、味方全員のSPを200%増加 )」はなかなか重宝する。
★仲間との会話★
シナリオ上で会話するのとは別に、戦闘時、道中で仲間との会話が発生するものがある。
参入した順番によって決まったセリフが出るものや、仲間に特定のキャラがいる事で会話が発生するもの、男パーティー、女パーティー特有の会話もあり、バリエーションは豊富。
周回を重ねていくとどうしても所持金が増えてくるので、戦闘終了時のセリフはお金に関するセリフが増えてくる。

また町に入ると、仲間2人と町中で会話する事もできる。
ホークアイの女性絡みのセリフや、アンジェラの紅蓮の魔道士に関する話などキャラクターの個性を引き立たせている。
★クラス4★
シナリオクリア後に追加イベントが発生。
主人公と仲間に縁のある土地で専用アイテムを入手し、女神像でクラスチェンジができる。
クラスチェンジ先は光・闇でそれぞれ固定。必殺技も習得する。
アビリティはステータスを補うものが多く、無難な感じに落ち着いている。
★アニスの禁域★
追加イベントで出現するダンジョン。既存のダンジョン、町などを模したマップを移動して行く。
かなりの長丁場だが、セーブポイントも多いし途中スタート地点へ戻れるワープもあるので難易度自体は高くない。
最奥にいるボスを倒すとクリアとなる。

一度倒すと今度はボスとのタイムアタックが可能になっており、難易度・撃破時間に応じてリンクアビリティが手に入る。
まあ、難易度ハードで2分撃破が可能なら「マナの奇跡(バトル中アイテム使用時消費しない)」はぶっちゃけおまけみたいなもの…と言えなくもない。

★強くてニューゲーム★
アニスの禁域クリア後、タイトル画面で選択できる機能。
既存のセーブデータを一部引き継いで最初からゲームが始められる。
レベル、所持アイテムの一部、リンクアビリティは引き継がれる。
クラスチェンジ状態、イベントアイテムやクラス4アイテムなどは引き継がれない。
初めて強くてニューゲーム開始した際、リンクアビリティ「マナの愛(味方全員の獲得経験値が300%アップ)」と、引継ぎデータで選択したキャラのリンクアビリティが入手できる。
グラフィック&ムービー
◆ キャラクター ◆
主人公勢のグラフィックは原作のイラストをベースに作られており、全体的に可愛らしくなっている。
リースやアンジェラの衣装の派手さはもちろん、アルテナやローラントの兵士たちも原作に準じているので、まあ…目の保養にはなるかな?
個人的に英雄王の豪華な見た目は好き。この方だけ別ゲームにいるような雰囲気。

一方、敵サイドも同じ雰囲気で作られているので、ちょっと威厳は控えめに感じられるかも。
モンスターも全体的に可愛らしくなっているが、ゼーブルファーは大きさも相まってちょっと怖い。
…ツェンカーと、他の雑魚女性型モンスターとでグラフィックに差があるのはなんでだろう?ボス敵とそれ以外の差、なのかな。
◆ フィールド ◆
★フィールドマップ★
3Dになった事で、SFC版では隠れて見えなかった部分も補完されており、ジャンプしないと取りに行けない宝箱やツボなども配置されている。
フィールドマップは殆どの所で360度回転ができるが、回転するとキャラが見えなくなってしまう滝の洞窟手前やジャドの船着き場など一部マップでは画面が固定されている。
★ワールドマップ★
フラミーやブースカブーに乗ると、ワールドマップ上に出れるようになる。
フラミーやブースカブーの大きさと比べると、建物や山々などがかなり小さくミニチュアになっている。
フラミーについては着地地点に目印がついており、シナリオ上行く場所も表示されるので迷子になる心配はないかと。

◆ ボイス ◆
主人公や主要キャラなどシナリオに関わる部分や、戦闘や道中での会話にもボイスが充てられている。
音楽
◆ リメイクというよりリファインに近い ◆
雰囲気ががらっと変わってしまうタイプの曲のリメイクと違い、原曲の良さを残したまま洗練された曲が多い。
原曲の時点で非の打ち所がないという事なのかもしれないけど。
オプションでSFC版の曲との切り替えが可能。どっちで聴いてもゲームプレイ上での違和感もない。
総評
◆ SFC版ゲームのリメイクとしてはほぼベストな形 ◆
システム上不備もなく、追加会話で原作の世界観を破綻させていない、ある意味ベストな形でのリメイク。
全体的に可愛らしいグラフィックになっているが、元々のモンスターの可愛らしさを引き立たせるならこれ位がちょうど良いと思う。
◆ トロフィー獲得は難しくない ◆
裏ボス撃破で「強くてニューゲーム」が選択可能、ドロップアイテム、所持金、経験値を多く獲得できる要素はかなりあるので、レベルアップしやすく難易度がハードでも戦闘はかなり楽。
手際が良ければ2周目でトロフィー全獲得も可能。